生き恥曝しても死に恥曝すな
生きているうちに恥をかいても、死後に残るような恥をかいてはいけないということ。

konotabi

蕗小路  この度の学校の改革については、われわれにもいろいろ意見がございますが、一旦辞表を出しました以上は、なにも申上げないのがほんたうだと存じます。ただ、ひとこと、新塾長のお耳に入れておきたいことは、この際、同僚間に多分の策動が行はれて、一種の人身攻撃にわたるやうなことまでも公けに口にされるといふ有様でございます。そこで、速水女塾の歴史をよくご存知にならない方が、新しい人事にたづさはられることになりますと、せつかくの改革が改革にならない。いたづらに民主主義の名をかかげた無頼の徒の巣窟になるおそれがございます。それに、こんなことをわざわざ申しあげたくはございませんが、わたくしが貴族の出であるからして仲間入りはさせんとか、常田先生のやうな、これも一例でございますが、つまり硬骨漢をですな、漢文を教へてをられるから旧思想の持主だなどといふ論法はちとをかしい。歴史についても、常田先生には常田先生の史観といふものもおありになりますが、それが悪いといふなら、いつでも改めるとおつしやつてる。別に、さうでなければならんといふほど、込み入つたものぢやないさうでございます。わたしどもは個人的な助命運動をしてゐるんぢやございません。ご親父速水翁は、表面に桃子夫人を立ててはをられたが、この学塾の創立者であり、蔭の支配者だ。わたくしを洛北の茅屋にわざわざお訪ねくださいまして「君頼む」とおつしやつてくださつたあの時のお言葉を、わたくしは生涯忘れることができません。(小浜に)小浜先生、あんたもいひたいことがあるんだからおつしやいな。SEO対策無双
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