生き恥曝しても死に恥曝すな
生きているうちに恥をかいても、死後に残るような恥をかいてはいけないということ。

jujiya

 十字屋も古い店で、もとはキリスト教的な色彩のあった店、ここの店窓の一円のわにのおもちゃがあって弟とそれをほしがったものだ。  二丁目は私の生れたところ、角の菊屋は有名だったが今は銀行の敷地となっている、堺包丁店は十年位の店であろう。もとこの辺には月勝というそば屋や下駄屋、カバン屋などがあった。柴田絨店、米田洋服店、明治屋、海老屋、越後屋、近常、みな昔のままのところに栄えているのは喜ばしい。越後屋の店が近頃陳列風になったのは少し安っぽい。この店の品は誠に上等で、山の手の極いいところに得意が多い由、そのかわり昔は少々高価であった。私の家はその向い側で今の老主人は私達が、盛んにあばれて屋根に上ったりしているのをみて、ハラ/\して、店の者まで注意してくれたりした人だ。今もって御健勝の由慶福のことである。服部時計店はやはり四丁目でないと板につかない。ここはもと私の家の店と、勧工場のあったところ、私の店が勧工場の一部に移ってから、その跡に久しいこと救世軍の本営があった。英章堂という筆屋も古いが、先だってから締っているのは惜しいことである。東側の角には伊勢幸という洋服屋があり、婦人服を出していたのも珍しく、隣が福田屋という掛物の菓子屋で、よくそこで落がんなどを買ったのもなつかしい。亀山社中焼肉市場
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